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樋口裕一さんの書きかた教室
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第7回テーマ
「中国からパンダを貸して
もらうことに賛成? 反対?」
小論文第7回の優秀賞作品発表!
優秀賞 :いきいきポイント1000ポイントを進呈。
菊池厚三さん(神奈川県・73歳)
賛成 ○
日本籍のパンダが絶えたという意味においても上野の陵陵(リンリン)の死は寂しいが、政府が早速、新しいつがいの貸出しを中国に要請していることに反対する声があるようだ。
いわゆるパンダ外交を展開した中国が、絶滅防止策を名目に、一方的な条件での貸出し方式に転じたのが現在のパンダ事情ではある。
確かに、年間一億円ものレンタル料を払ったうえに生まれた子どもも中国籍であるから、それまでしてパンダに拘(こだわ)る必要があるのかという疑問や不満の声が出てもおかしくはない。
また反対論の 端々(はしばし) に、最近とかく、不快な出来事や独善的姿勢に見える「中華思想」への拒否反応があるのも理解できる。
しかし私はあえて、「それでも借りる価値がある」と言おう。いま中国の外で飼育されているジャイアントパンダは僅(わず)か二十九頭(六か国)に過ぎず、そのうち八頭が日本の二か所の動物園にいるという。レンタル料が払えず返還する国もあると聞けば些(いささ)か贅沢(ぜいたく)な気もするが、膨大な税金の無駄遣いを思えば、愛くるしい姿や仕草に目を輝かせて歓声をあげる子どもたちの活きた教材として、また、観る者を無条件に癒してくれる他に類のない「生きている化石」の生育地保護資金に充(あ)てられているこの贅沢は安いものだ。
ちなみに、日本で見るような綺麗(きれい)なパンダは中国の動物園にはいない。
康康(カンカン)と蘭蘭(ランラン)以来、「幻の動物」パンダと歴史的関わりを持った上野動物園には、いつも彼等の遊ぶ姿がある心豊かな日本でありたい。感情論は措(お)こう。
樋口さんから
恩賜(おんし)上野動物園の経営母体ともいえる国が、リンリンの代わりを申込んだのは、これもひとつの友好外交なのだと私は思います。中国のパンダ保護の取組みは真剣で、貸出しにも非常に慎重です。不動のパンダ人気はもはや多くを語るまでもありません。この際、大人の判断が必要です。
菊池さんから
これまでの課題において、たとえば「人を見た目で判断する」のように、ふだんは何でもない言葉や慣用句がテーマになると、意外に定義を明快に捉えていないことに気づきます。こういう時は辞書も物足らず役に立ちません。要は自分の理解による視点や論拠でのべればよいのでしょうが、大変勉強になります。