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西洋美術史とは、人間が何を美しいとし、何を崇高(すうこう)と考えたか、それを学ぶ学問です。西洋美術の各時代の作品の何が美しいのか、何を表現したいものなのかを知り、そのうえで実際に鑑賞し、西洋の美を深く理解する喜びに触れていきましょう。
西洋美術発祥の地から、学びはじめましょう。

 西洋美術のはじまりは、古代ギリシア時代(紀元前7世紀ごろ〜前2世紀ごろ)です。この時代を大きく分類すると、アルカイック、クラシック、ヘレニズム時代に分かれますが、ここではクラシック時代のお話をします。
 ギリシア美術は古典(クラシック)といわれますが、そう呼ばれ、お手本となる時代がクラシック時代(紀元前5世紀ごろ〜前4世紀ごろ)です。それ以前にも、たとえば紀元前約2600年〜前約1100年にかけて、エーゲ美術などがありましたが、西洋文明および西洋美術の原点とされる時代が、古代ギリシア時代なのです。
 この時代は、現世を重んじる人間中心の時代になりました。つまり、理性を重視する時代です。“感性”に頼ることなく、知識や議論を積み重ねてものごとを明らかにしていく学問が確立されていきました。その結果、プラトンやアリストテレスのような哲学者が登場したのです。
 重要なことは、ギリシア神話が形成されていったことです。そこに出てくる神々は、全能の神ゼウスを中心に、えこひいきをしたり、嫉妬や不倫をしたりするきわめて人間的な存在でした。そしてそれらが美術品の中に数多く表れているため、ギリシア神話を知ることがこの時代の美術を理解する前提となるのです。


…以下略…


※つづきは本誌で



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